AINU POLICY WATCH

――In Light of the U.N. Declaration on the Rights of Indigenous Peoples――

上の写真:ジュネーヴのサン-ピエール大聖堂からレマン湖を望む。

ドイツからのアイヌ遺骨はアイヌ民族に返還されてはいない! 先住民族の権利宣言の履行でもない!

この「毎日ウィークリー」(8月12日号)の英文記事は、非常に興味深い。簡潔かつ正直である。 "Germans return Ainu skull stolen from Japan" BERLIN - The skull of an Ainu person that was stolen by a German from a Hokkaido grave in 1879 was offi…

煙幕(smokescreen)

煙幕を張る:大辞林 第三版の解説 ①煙幕を大気中に放散して、味方の姿・行動などを隠す。 ②言葉巧みに言いなして、本当のことを他人に知られないようにする。 このブログ記事には、このように書いてある。 本当に木村さんは怒っている。悲しむべき現実として…

これらは「強制象徴空間」への集約対象外?

「アイヌ遺骨、伊達に戻る 札医大寄託分27体、市研究所へ」(北海道新聞、8月6日) 北海道アイヌ協会主催の講演会「アイヌ民族の文化遺産と研究倫理~先住民族から見る遺骨返還と人権」が5日、札幌市内で開かれた。この中で、伊達市噴火湾文化研究所の…

日本政府、日本人類学会、日本考古学協会は、琉球人遺骨を奪取したままにするのか?

8月5日付の琉球新報「琉球人遺骨返還へ 63体、台湾大が意向 今帰仁から持ち出し」という記事によれば、中華琉球研究学会の質問への回答の中で、国立台湾大学が「同大学医学院体質人類学研究室で琉球人の遺骨63体を保管していることを明らかにし、沖縄側…

アイヌの遺骨、独から返還(but 未帰還、北大「納骨堂」へ; and then 「民族強制象徴空間」へ)(w/ P.S. X 9)

アイヌの遺骨、独から返還 外交ルート初「歴史的」 北海道新聞 08/01 01:10 更新 【ベルリン共同】ドイツの学術団体が31日、アイヌ民族の遺骨を北海道アイヌ協会に引き渡した。アイヌの遺骨は研究目的で日本から海外に持ち出されたことが判明しているが、…

北海道アイヌ協会の今年の「国際先住民族の日記念事業」(rev. w/ P.S. X 4)

相対的な影響力が自然人類学者から考古学者へ移ってきたということなのだろうか。それとも、協働関係は揺らいでいないということなのだろうか。(多分、後者だろうな。) 第1部では、「遺跡」にダムを建設すること自体を「先住民族の権利に関する国連宣言」…

レオ ロハス

「コンドルは飛んで行く」(El Condor Pasa)から1年ぶり。7月24日に公開されたばかりの投稿だけど、削除されるかもしれないな。(CMが多すぎるけど、ガマン、ガマン――と思ったら、こうして埋め込むと現れないのだ!)Leo Rojas Greatest Hits Full Album …

ラクロス:イロクォイ文化の核心

この章で私は、私の回想と個人的な見解を共有したいと思います。「宣言」の生成と採択における決定的瞬間であると私が考えることを詳述します。私はまた、「宣言」のいくつかの重要な条項に照明を当てます。最後に、私は「宣言」の履行についての考え方を提…

海外のアイヌ遺骨返還をめぐるポリティクス(w/ P.S. X 4)

今夜は、昨夜の投稿にコメントを追加しようと考えて、9件を下書きしておいたのであるが、その中から3つを取り出して少し敷衍することにした。 1つは、前にも「動き出したアイヌ政策」とかいうような見出しがあったなと思ったのであるが、それは、2016-12-…

潮目の変化かな?(w/ P.S. X 3)

ここ何日か、更新しない日々のビュー数が多い。梅雨も明け、明日から1週間は猛暑日の予報。ブログなんてどうでもいいという気分であるが、2日ほど前に読者が知らせてくれていた録画を紹介しておこうと思う。地元の人たちは観た人が多いのだろうけど、北海…

悩まない国交省と悩める文化庁のお役人たち

モニュメント建造によって伐採される樹木について、「異例施設」のモニュメントの高さが政策推進作業部会で最初に話題として出た後で書いたか、下書きに保存したままか、覚えていないが、探すのも面倒である。 第30回作業部会「議事概要」によれば、モニュメ…

「時期尚早」(w/ P.S. X 2)

昨日、ある方が教えてくれていた。 新ひだかアイヌ協「遺骨返還は尚早」 コタンの会へ提訴中止要請(北海道新聞、7月14日) 【新ひだか】アイヌ民族の遺骨返還に取り組む「コタンの会」が、日高管内新ひだか町静内地区などから北大が発掘した遺骨計198体…

第9回アイヌ政策推進会議での高橋北海道知事の発言について

まず初めに、6月の後半に書く時間が取れなかったが、今夜改めて、ここで紹介した第29回政策推進作業部会の議事概要の斜め読みしていた部分を読み直していて、「今は何時代?」と思ってしまいそうな発言を紹介しておこうと思った。 来場者100万人というのは…

これは、いつ公開されたのだろう?――第9回アイヌ政策推進会議「議事概要」

読者諸氏は既にお気づきだったかもしれないが、私が気づかぬ間に、5月23日に開催された第9回アイヌ政策推進会議の議事概要(全8ページ)が公開されている。1カ月後として、6月下旬に公開されていたのだろうか。しかし、4月21日の第31回作業部会分が未…

毛髪のmtDNAによる「歴史の解明」(w/ P.S. X 2)

2つ前の記事の続きである。北海道アイヌ協会と日本人類学会会長(たち)は、なぜ「奪取」されたアイヌ遺骨のDNA研究にこだわるのか? もちろん、現時点で私は、正確な答えを知っているわけではない。少なくとも公けの席で、関係者は本心を語っているわけで…

『ウレシパ・チャランケ』No. 55 目次

阿部氏への残りの質問をnoteに投稿している途中でウトウトし始めていたら、標記のお知らせが届いた。全62ページである。 田中美砂 イヤイライケレー:映画「標的の島―風かたか」に寄せて 石原 修 オシケオップアイヌ(9)小川早苗 断想(幼かりし頃/学び/…

尋ねてみたかった質問集

6月26日のシシリムカ文化大学の講座にもし参加することができていたら、このような質問をしてみたかった。 まず、篠田氏に対しては他にも多々あるが、多分その日の質問には出ないのではないかと想定した2つである。①現在は政策推進作業部会のメンバーでも…

アイヌ遺骨の「一体化」(w/ P.S. X 4)

先月26日の平取でのシシリムカ文化大学講座では、アイヌ遺骨の「一体化」という言葉が繰り返し強調されたようである。どうしても気になることがあって、このことについて、このブログの記事でざっと過去の流れを振り返ってみた。(読者には行ったり来たりが…

「民族共生の象徴となる空間」閣議決定の一部変更

今日は訪問者も少ないし、明日をめどに片付けなければならないことがあるから新規投稿は控えようと考えていたのだが――読者登録している人にだけ通知が行ったのではないかと思う昨日の午後の投稿は、一旦下書きに戻した――アイヌ総合政策室のサイトに昨日なの…

It takes two.(w/ P.S. X 13)

すっかり勘違いしていた! 19日の夜、恐らく投稿された直後にこの記事を読み、その延長線上で最後に紹介されている26日の平取町シシリムカ文化大学行事を見たものだから、てっきり平取のアイヌ遺骨を考える会(☜正式名はこれで良かったかな?)が篠田氏を招…

オーストラリアからのアイヌ遺骨と京都大学の琉球人遺骨

キャンベラの博物館サイトを訪問したけれど、見つかったアイヌ遺骨のことは何も公表されていないようだった。 北海道アイヌ協会のサイトも然り。阿部副理事長、オーストラリア大使から渡された報告書には3体の遺骨はどこから持ち出されたものと書かれている…

死者が平穏に休息する権利 vs. 「考古学者」の物質主義的価値観

何度も言及してきたことではある。ここにおける「考古学者」には、墓掘りをしたり、埋蔵文化財として収蔵されている「近代」の遺骨に飛びついてDNA分析をしている自然人類学者も含まれよう。 人骨の科学的分析に関して、私は個人的にこれに反対です。それは…

北海道新聞社説:「先住民族の遺骨 返還の機運を高めたい」(w/ P.S. X 8)

読者からお知らせ戴いたけれど、いま他のことに集中しているのでコメント一言、質問一つだけにしておく。 昨年来、北海道新聞の担当者も調査に関わってきている感じだから、そりゃそうでしょう。 第30回作業部会の「議事概要」で、どなたかが面白いことを言…

<放影研>被爆者に謝罪へ ABCC時代、治療せず研究

消える前に残しておく。 「<放影研>被爆者に謝罪へ ABCC時代、治療せず研究」毎日新聞、6/17(土) 13:30配信 原爆による放射線被ばくの影響を追跡調査している日米共同研究機関「放射線影響研究所」(放影研、広島・長崎両市)の丹羽太貫(おおつら)理…

Shabby Manipulation by the Ainu Policy Council

As I briefly informed here, the Cabinet Office of the Japanese Government posted the summaries of the proceedings of the 29th and 30th meetings of the Working Group of the Council for Ainu Policy Promotion here on June 15, 2017. These are …

Strange Silence on the "Exchanged" Ancestral Remains of Australian Aborigines (rev.)

As I wrote here and here, something strange seems to be going on among the Japanese government, the Australian government, and the Ainu Association of Hokkaido.Based on the Kyodo News, The Global New Light of Myanmar reported on June 7 (We…

出た、出た! 政策推進作業部会「議事概要」(w/ P.S. X 6)

加計学園関係の文書が出て来たら、こちらも第29回(2月16日)と第30回(3月23日)の政策推進作業部会「議事概要」が、今日やっと公開されている。昨夜確認してP.S. #4に書いたから、公開は今日(15日)。ここは強調しておく。アイヌ総合政策室は、きちんと…

オーストラリアからのアイヌ遺骨返還(続)(w/ P.S. X 6)

直前の投稿に追記(P.S. #4)しようと思ったが、長くなったので新規で続きとする。 オーストラリアの博物館と東大がそれぞれの国の先住民族の遺骨を交換した可能性が表面化したのは、私が知る限りにおいては、昨年の9月の報道によってであった(Cf. 2016-09…

「アイヌ遺骨返還を伝達 豪大使、知事や協会幹部と会談」

オーストラリア大使が同国の博物館に保管されているアイヌ遺骨の返還の意向を伝えに北海道アイヌ協会の阿部副理事長と会談したらしい。なぜ加藤理事長との会談ではなかったのだろうか。 北海道新聞の8日付の標題記事によれば、北海道アイヌ協会はこれから「…

篠田氏の研究成果の「還元」

今夜拾った日本学術振興会の(米国)ワシントン研究連絡センターでのものらしい篠田謙一氏の2012年のプレゼンテーション資料。 アイヌ民族の皆さん、「アイヌ集団の形成」について、まずはアメリカへ(そして世界へ)と研究の還元を行ってくれていますよ。北…

「琉球民族遺骨返還研究会」

順に、沖縄タイムスと琉球新報。

非公開時メッセージ(6/8):北海道新聞「水曜討論」

こういうまとめ(https://togetter.com/li/1117914)があると、読者が教えて下さった。「この男をアイヌ政策から取り外すのが早急な課題だ。」Agreed! 篠田氏は、日本人類学会会長になっていたのか! 日本人類学会も落ちたものだ。 数日前に、NAGPRA体制下で…

非公開メッセージ(6/1~6/2)

北海道アイヌ協会は、5月28日の定例総会で篠田謙一氏に講演させて、質疑応答のための時間はまったく用意しなかったらしい。 北海道アイヌ協会は、政府のガイドラインに従って、自らの会員、しかも当該遺骨の祭祀承継者である会員の先祖の遺骨だけを選別して…

チェロキー第一チーフを弾劾

もうかなり前からトランプ大統領が4年間無事に務められるかどうか疑わしいと見られている状況にあるが、チェロキー インディアンズのイースタン バンドのトライブ評議会は、現地時間の25日にパトリック ランバート第一チーフを弾劾する投票を行った。同トラ…

「グレート・ディベーター 栄光の教室」(w/ P.S. X 2)

Yahoo!のGYAO!で6月14日まで「グレート・ディベーター 栄光の教室」(☜ここをクリック)が無料視聴できます。直前の、ディベートのない会議の記事の下に追記しようかと思ったけれど、それはあまりにも皮肉過ぎるだろうから新規投稿にする。 ■内容・ストーリ…

第9回アイヌ政策推進会議

前3回の政策推進作業部会の議事概要が公開されないまま、第9回アイヌ政策推進会議が開催されたようである。密室の談合とか秘密会議とか批判されようがお構いなしに開き直ったという感じか。今日という日にこんな悪態をつきたくはなかったのだが。 リンク先…

「琉球人骨問題を考える」シンポジウム

今はお知らせのみ。こちらも⇒「沖縄の人権侵害告発 国連宛て報告公表、研究会がシンポ」、琉球新報、2017年5月22日 06:30.P.S.(05.24):最近は他人のブログを訪問して味わう時間もなかったけれど、某読者のブログから久しぶりに2つほど訪ねてみた。いいブ…

アイヌ遺骨の所有権 (w/ P.S. X 2)

5月16日に北大開示文書研究会の共同代表をはじめとする7名の連名で「アイヌ人骨研究利用に関する札幌医科大学への質問書」が札幌医科大学の担当者に提出された後の記者会見で、次のようなことが述べられている。 札医大からひとつ、口頭ですけれども言われ…

日本の中の韓国・朝鮮文化財を考えるビデオ上映・勉強会

日本の中の韓国・朝鮮文化財を考えるビデオ上映・勉強会 ■日時:6月4日(日)午後2時00分~4時30分 ■会場:大阪経済法科大学・東京麻布台セミナーハウス(4F中研修室) ■DVD上映 韓国KBS制作「崔泰成(チェ・テソン)・李允錫(イ・ユンソク)の歴史紀行」 第1部 千年の記憶・…

ご質問にお答えして(百々・篠田両氏の琉球調査)+P.S.

☆さま、今朝戴いたご質問に、私の保存ファイルからお答えいたします。このブログの基本原則でもありますが、どちらもインターネット上で入手可能でした。1)は、現在はアクセス不能になっているようです。強調は、私の追加です。1)百々幸雄氏: (略)野…

「歴史の抹殺」!――やはり変わる気のない「人骨学者」(w/ P.S. X 3)

アメリカやオーストラリアなどでは、過去に大学等の研究機関が収集した先住民の遺骨を埋め戻すrepatriationが行われている*1。これは先住民と研究者の間に政治家が関与した結果、実施された施策だが、一見、人道に則ったこのような解決方法は、歴史の抹殺に…

SNOWDEN - Official Trailer posted by Open Road Films. [https://youtu.be/gzXlsLmOEawスノーデン[原題SNOWDEN] - 映画予告編] posted by シネママニエラ. Anonymous - Chasing Edward Snowden Full Documentary posted by Anonymous Official. News: 「共…

『痛みのペンリウク 囚われのアイヌ人骨』を読んで(2)(w/ P.S. X 7)

1) わしが死んで 一一三年がたつ 墓を掘りかえされ 骨が この場に 置かれて 八三年だ(pp. 90-91) 113年と83年という2つの数字が何度か出てくる。最終報告書は未公開だが、「これからのアイヌ人骨・副葬品に係る調査研究の在り方に関するラウンドテーブ…

内閣官房アイヌ総合政策室――さぼりの実態

新着情報・トピックス 平成29年04月21日 第31回政策推進作業部会が開催されました。(議事次第)のみ 平成29年04月06日 橘慶一郎復興副大臣がアイヌ政策推進会議の新しい座長代理に 指名されました。 平成29年03月23日 第30回政策推進作業部会が開催されまし…

『痛みのペンリウク 囚われのアイヌ人骨』を読んで(1)

北海道大学アイヌ遺骨等返還室に言及したこの記事で、土橋芳美『痛みのペンリウク 囚われのアイヌ人骨』(浦安市:草風館、2017年、151 pp.)に言及した。それから約1週間後、ありがたいことに、あるお方から同書が送/贈られてきた――ちゃんと読んで書けと…

ヘッセ『車輪の下』(rev.)

昨日はある方のブログで、久しぶりに竹内浩三という詩人を思い出させてもらった。(こんなところでも替え詩を作っていたとは!)そこでは「飴」にも言及されていた。ちょうど一昨日あたりから、私も「飴」のことを考えながら、ヘッセの一節と解説の一節を思…

「先住民族」ということば(2)(w/ P.S. #7~P.S. #11)

*「訳語としての『先住民族』(w/ P.S. X 6)」を改題(04.29)。 "trained incapacity"に進みたいのだが、この際だから、訳語としての「先住民族」についてもう少し書いておこう。 上で取り上げた「『先住民』ということば」における談話だけに限って言え…

「先住民族」ということば(1)

*「3つの言葉(「演歌」/「先住民族」/"trained incapacity")」を改題(04.29)。 4月23日(日)の夕方6時からのNHK FMの番組で、「演歌」がいつから日本の歌謡史に登場したのか、「演歌」とは何か、などのテーマで、(声から判断すると)若そうな女…

ふざけたアイヌ総合政策室

25日、新規の通知が掲載された。何度も言うように、開催日は表示されるが、投稿日は表示されない。 平成29年04月21日 第31回政策推進作業部会が開催されました。(議事次第) とうとう3回分の「議事概要」が未決状態なのだろう。遺骨返還に関する政府の方針…

Highly Recommended!(w/ P.S. X 4)

You know why I recommend this, don't you?Relaxing Music: Peaceful Music, Instrumental Music "Nature's Landscapes" by Tim Janis. P.S.:「アメリカの無法帝国:ブッシュとオバマの憲法犯罪」(ハーヴァード ロー スクールでの講演、2012年) ここに埋…