AINU POLICY WATCH

――In Light of the U.N. Declaration on the Rights of Indigenous Peoples――

上の写真:ジュネーヴのサン-ピエール大聖堂からレマン湖を望む。

アイヌ政策有識者会議『報告書』英訳版

 10月2日の「第1回作業部会議事概要」の末尾で言及しておいたアイヌ政策に関する有識者懇談会の「報告書」の暫定英語版が完成したようで、早速、首相官邸のページに掲載されている。第2回と3回の政策推進作業部会の「議事概要」がいつまで経っても公開されないから暫く覗いてなかったので、この英訳版がいつ掲載されたのか知らないが、わが輩は今週の日曜夜(18日)に初めて知った。

 「今後の普及啓発活動のために、有識者懇談会報告書の公式な英訳版を作成するべき」と、第1回作業部会で誰が言ったのかも知らないが、どこへ向けて「普及啓発活動」を行なうつもりなのやら。英語圏に向けて行なうのであれば、「普及啓発」というよりも、「宣伝工作(プロパガンダ)」と言う方が適切ではないか? とにかく、こういう対応だけは素早いが、政府が期待しているだけの反応が得られるのかどうか・・・。こういうことで何かをやっているのだと示したい(示すしかない)人々がいて、しかし、それを上から一方的にやれないから、あたかも下から要望が出ているかのように、手続き的に会議で提案される・・・某「やらせメール」と似た仕組みだろうか?

報告書の英訳版は、こちら⇒http://www.kantei.go.jp/jp/singi/ainusuishin/pdf/090629report_e.pdf

追記
 とは言うものの、現在の政策動向の問題点を海外に向けて知らせるという点では、いちいち英訳する手間も省けるから利用価値はありそうである。但し、一般的にこの種の文書で注意しなければならないのは、意図的な「誤訳」が含まれていることである。「報告書」英訳版については、わが輩は、まだ読んではいない。いずれ誰かがチェックしてくれることだろう。ことアイヌ政策に関しては、あくまでも日本語「報告書」が正文であって、叩くべき対象はそちらである。英語版は、冒頭で断わっている通り、仮訳、暫定訳なのである。(意図的「誤訳」が見つかれば、「あくまでも仮訳ですから」と言って逃れることもできる。但し、それを迅速に修正するかは、また別問題とされる。)


転載元:http://ainupolicy.hateblo.jp/entry/20111224/1324658019