AINU POLICY WATCH

――In Light of the U.N. Declaration on the Rights of Indigenous Peoples――

上の写真:ジュネーヴのサン-ピエール大聖堂からレマン湖を望む。

文科省遺骨調査

 昨年11月と12月の2回の政策推進作業部会の「議事概要」が未だに出されていないのは、遺骨調査に関する議論の扱いに難渋しているからではないだろうかと、わが輩は推測している。それが当たっていようがいまいが、北海道に国立博物館を誘致しようとする諸利益集団は、アイヌ民族の遺骨問題を「処理」しない限り、事がスムーズに運ばないことを認識したようであり、文部科学省が今年末までにアイヌ民族の遺骨調査を行なうようである。ようやく、という思いもあるが、政府省庁によるこれまでの各種の調査を顧みても、すべての情報が隠されることなく出されるのかどうか、強い疑念を持って監視する必要があるだろう。

 そもそも、過去のアイヌ政策を反省を込めて歴史的に見直すと真摯に考えているのであれば、なぜ文科省だけで、外部の者に調査経過や内容が分らないような方法で調査を行なおうとしているのか。どうしてアイヌ民族の当事者(北海道アイヌ協会関係者だけとは限らない)や第三者(例えば、弁護士)を含めて行なわないのか。

 さらに政府は、「国民の理解」が得られることを前提(=口実)として、真に総合的な政策を実現することを回避しようとしているようだが、推進会議、文科省国会議員の方々よ、アイヌ民族の当事者が納得のいく調査が完了するまで、あるいは、その当事者を優先的に含む「国民の理解」が得られるまで、現在も行なわれつつあるすべての出所や身元が不明とされるものを含むアイヌ民族の遺骨に対する研究を停止せよとの通達を出してはどうか。どうも人骨研究者たちは、自らが所属する学会などの倫理規定を尊重して、自主的に研究の一時停止を実行しそうにはなさそうである。

参考ブログ記事:
http://pub.ne.jp/ORORON/?entry_id=4001217
http://pub.ne.jp/ORORON/?entry_id=4001660


転載元:http://ainupolicy.hateblo.jp/entry/20120110/1326125231

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