AINU POLICY WATCH

――In Light of the U.N. Declaration on the Rights of Indigenous Peoples――

上の写真:ジュネーヴのサン-ピエール大聖堂からレマン湖を望む。

さらなる素朴な疑問――血液標本とMTA

 これまでに公表されている研究成果などから見れば、51名のアイヌから採取された血液標本から抽出されたDNA情報は、DNAデータバンクに登録されており、誰でも――と言っても、研究者IDを持っている者だけであろうが――利用できるそうである。

 一つの疑問は、オリジナルの血液標本は、今どこにあるのだろうかということである。恐らく、採取した人物が所属していた国立遺伝学研究所に保管されているのであろうが、他には誰も、あるいはどの機関も、その血液の部分標本を保有しているということはないのであろうか。

 このような血液標本の分割譲渡には、通常、「物質移動合意書(Material Transfer Agreement)」というものが研究機関の間で交わされるそうである。しかし、この合意書は、研究機関間のものである。
http://www.shigen.nig.ac.jp/rice/oryzabaseV4/asset/request/mta/nig/mtaSample_ja.pdf
http://www.nig.ac.jp/labs/IntProp/mtaq.html

 過日、肉親がわずかな対価で血液を採取されたという話を聞いた。血液採取の目的、利用する研究の内容、将来の他の研究への利用、等々に関するインフォームド コンセント、そして成果の報告などは、適確になされてきたのであろうか。


転載元:http://ainupolicy.hateblo.jp/entry/20120322/1332345861

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