AINU POLICY WATCH

――In Light of the U.N. Declaration on the Rights of Indigenous Peoples――

上の写真:ジュネーヴのサン-ピエール大聖堂からレマン湖を望む。

DNAを抽出済み?

 やはり「行なわれている」のかと思っていたら、こちらのブログでは、「北大に保管されている1000体近くの遺骨はすでに『整理』のためにDNA鑑定作業がなされています」と、断定的に書かれている。http://pub.ne.jp/ORORON/?entry_id=4533657

 十分にあり得ることとはいえ、「納骨堂」に安置されている遺骨からDNAを抽出していたということが事実であれば、これは大問題であろう。墳墓からの遺骨の盗掘が犯罪行為である上に、さらなる犯罪行為を重ねていることになる。それを考えると、遺骨を返還せずに「集約施設」に収めてしまうというのは、そういう犯罪的行為を隠すという目的もあるのではないかと勘ぐりたくもなってくる。だがそこには、DNAの抽出・鑑定を「承諾」した「誰か」も存在するのではないか?

 「事実であれば」のついでに、もう一つ。北海道新聞の9月19日付け社説に、「事実とすれば、北大は重く受け止めるべきだ」という一文がある。http://blog.goo.ne.jp/ivelove/e/c31f59a83984485b7f6b3363f0be1057

 どなたか知らないが、これを書いた論説委員も、社としての道新も、「事実」を確認していないというのだろうか?

 この社説にはNAGPRAへの言及もあるが、今回の訴訟の請求内容は、もしアメリカの法律が使えるのであれば、NAGPRA制定前の判例だけでも、つまりNAGPRAや先住民族の権利宣言に拠らずとも、十分に原告勝訴となりそうなものであるし、実際、そうならなければ、この国に法の下の平等があるとは言えなくなるだろう。

 墓荒らしの犯罪性や、そこから持ち出された遺骨や副葬品の所有権が誰にあるのかということを明確にしている法律や判例は日本にもあるだろうと思うが、その辺は担当弁護士や研究会の民法専門家が詳しいだろうから、わが輩のような素人があれこれ言う必要もなかろう。


転載元:http://ainupolicy.hateblo.jp/entry/20120923/1348329834