AINU POLICY WATCH

――In Light of the U.N. Declaration on the Rights of Indigenous Peoples――

上の写真:ジュネーヴのサン-ピエール大聖堂からレマン湖を望む。

盗掘埋葬品の所有権に関する判例

 1967年に土地の所有者から調査の許可を得たと主張する自称「アマチュア考古学者」が、その土地にある墓地から先住民の埋葬品を発掘した。そこは、かつて先住民族の村があった土地であった。彼は、3年かけてそこで発掘を行ない、大量の埋葬文化遺物を掘り出した。事前に金属探知機で埋葬物の存在を調査する許可を得ていたと主張したが、彼は、そこで発掘する許可は地権者から得ていないことを認識していた。

 彼が掘り起こした墓の数は約150、そして発掘した副葬品は2トンから2トン半にもおよんだ。彼は、その収集品を売却しようとしたが、その所有権を証明することができなかった。彼は、自分が所有者であることを宣言してもらおうと、裁判所に判断を求めた。もし所有権が認められなかったとしても、「不当利得」の法理の下で、自分が費やした時間と出費に対する補償を得ようとした。

 1986年のルイジアナ州での判決で、裁判所はどちらの主張も認めなかった。

 文化遺物の所有権を主張する先住民族共同体はその先祖をたどって村に埋葬されている人々に至る所有権(権原)の完璧なつながりを提供できないけれども、相続が存在することを証明するに十分な証拠が存在する。その共同体は墓地の場所から移動していたけれども、彼らはその財産権を放棄していない。埋葬される物品は、地中に留まるという意図で埋葬される。別の人物が、単にそれを発掘したということで、それらの物品の所有権を主張することはできない。

 死者とともに埋められた物品は、放棄された財産ではなく、死者の子孫に帰属するものである。もしそのような埋葬品が第三者によって所有者の許可無く、子孫の反対に反して発掘された場合、その第三者は、それを取得することはできないし、いかなる不当利得を主張する権利もない。

ルイジアナ州の法体系は、シヴィル ローの伝統に基づいている。


転載元:http://ainupolicy.hateblo.jp/entry/20120924/1348421346

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