AINU POLICY WATCH

――In Light of the U.N. Declaration on the Rights of Indigenous Peoples――

上の写真:ジュネーヴのサン-ピエール大聖堂からレマン湖を望む。

提訴への反応は?

 近頃のマスメディアの常套句の一つに、新たな裁判が提起された際の「訴状を見ていないのでコメントできない」というものがある。被告のコメントをそのまま引用して済ますわけであるが、この度のアイヌの遺骨返還請求訴訟についても同様で、毎日、読売、そしてNHKも正確に再生しているのか、異口同音にその決まり文句でニュースを終えている。読者の大半もそれで納得してしまっているのだろうか。北大当局も、もうそろそろ訴状は読んでいるだろうし、メディアも何かを報じても良いのではないか? 「コメントできない」と言われたら、黙って帰る物分かりの良いジャーナリストばかりになったのかな?

 北大当局以外にも、旧有識者懇談会や現政策推進会議の面々も、北海道アイヌ協会も、何も言っていないのだろうか?

 どこかでそのような報道があって、わが輩が見落としているのであれば、どなたかご教示願いたい。

 日本人類学会の調査、文部科学省の調査、さてその後は? 文科省の調査報告を基に、また有識者会議で検討・・・と時間が費やされるのだろうか?


◎追記:
 先の記事(http://d.hatena.ne.jp/Don_Xuixote/20120923/1348329834)で少しだけ北海道新聞の社説に触れておいたが、その社説は、こう締め括っている。

 慰霊施設との関連で、文部科学省は、全国の大学に、それぞれ何体の遺骨を保管しているかの実態調査を命じるとともに、今春から遺骨返還の指針づくりにも着手した。
 遅きに失した感はあるが、文科省には研究のあり方を含む指針づくりを急ぐよう強く求めたい。

 「遺骨返還の指針」を急げというのかと思ったが、「研究のあり方を含む指針」というのは、同じものを言っているのか? それとも別にということか? 

 そもそも、その指針とは、誰が作っているの? お役人だけで作成しているの? なぜアイヌの宗教儀礼や慣行に詳しいアイヌや法実務家を入れて検討せよという声が上がらないのだろうか。誰もが、「お任せで」なのだろうか。


転載元:http://ainupolicy.hateblo.jp/entry/20120928/1348842621