AINU POLICY WATCH

――In Light of the U.N. Declaration on the Rights of Indigenous Peoples――

上の写真:ジュネーヴのサン-ピエール大聖堂からレマン湖を望む。

ミスリーディング、ミスレッド、or 暗黙の結託?

 先日、「そろそろ文科省の報告もできている頃か?」(http://d.hatena.ne.jp/Don_Xuixote/20121120/1353419454)で、最後に、「北大は北大で、遺骨問題への新たな対応策を練っているようであるが、それについては当事者たちの公表を待つことにしよう」と書いておいた。北大がメディア発表を行ったようなので、いくつかの反応を記しておく。発表内容とそれに対する「疑問」は、こちらをどうぞ⇒http://pub.ne.jp/ORORON/?entry_id=4645293。本当に、「よくもシャーシャーと」と思うが、以下、重複しない点を記す。

 いくつかの感想と疑問:

①北大の裁判対策であろう。

②北大がメディアに出さなかったのか、メディアが伏せたのか、まだすべては発表されていない。

③約1,000体の内の約200体のみの頭骨と四肢骨が一致したということは、一致していない頭骨または四肢骨それぞれを1体として数えれば、総数にして何人分の遺骨/人骨(human skeletal remains)になるのか。

④仮に「他人どうし」の遺骨がセットで保管されていたとした場合、1980年代に(旭川などへ)返還された遺骨は、頭骨と四肢骨の一致を確認した上で行なわれたのか。

⑤「2008年にアイヌ民族先住民族とする決議が衆参両院で議決されたことを受け、北大は2年前から、保管する遺骨と副葬品の整理を進めている」とのことであるが、当然、先住民族の権利に関する国連宣言にも則って行っているのだろう。北大のアイヌ・先住民研究センターも同宣言を堂々とアップロードしているくらいだから。(なのに、その長がそれが適用される先住民族の実態がないなどと言っているそうであるが、それは措いておく。)「整理を進める」決定過程に北海道アイヌ協会はじめ、他の当事者アイヌの個人・組織との協議は行われてきたのだろうか。

⑥「三上隆副学長は『遺骨を受けるべき人であれば返還したい。裁判所の判断に従う』と話した」そうである。「受けるべき人であれば」、裁判所の判断を待たなくても良いのではないのか?

文部科学省が遺骨返還のためのガイドラインを作成しているとのことであったが、北大のやり方は、それと整合性をもつのだろうか。

⑧上のような疑問は、当然、北大の教授会その他の各レベルの機関でも審議されているだろうな。学問の自治とか大学の自治とかが大切にされているのだろうから。

・・・まあ、このくらいにしておくかな。


転載元:http://ainupolicy.hateblo.jp/entry/20121129/1354116223

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