AINU POLICY WATCH

――In Light of the U.N. Declaration on the Rights of Indigenous Peoples――

上の写真:ジュネーヴのサン-ピエール大聖堂からレマン湖を望む。

「議事概要」を読み直しての雑感

 アイヌ政策推進作業部会の第11回会合「議事概要」を読み直してみた。何度読んでも、失望とともに、文章を書く気力も喪失させられてしまう。

 「有識者懇談会」の頃から思っていることであるが、これらの会議は「秘密会議」なのか? 会議で提出されたり話されたりすることに「守秘義務」が課せられているのだろうか。アイヌ民族を代表する方々は、勝手に「守秘義務」で自縛しているのではないのだろうか。そもそも、「代表」を自認しているのであれば、それぞれの会合で明らかになった問題点を持ち帰って、次の会議までの2ヶ月間に各自が代表していることになっている人々にそれを開示して議論を集約してから次の「交渉」に臨むべきではないのかと考えるのだが、そういうプロセスは経られているのだろうか。もっとも、有識者懇談会~政策推進作業部会まで、まったく「交渉」の場とはなっていないようにも見受けられるが。

 上述のようなプロセスが「欧米型民主主義」的な手続きであって、アイヌ民族の政治文化におけるやり方でもないのだと言われれば、「はい、そうですか」とご返事するしかないのかもしれない。ただ、参議院選に立候補を表明されている島崎さんは、いみじくも「『おまかせ民主主義』にサヨナラし、自分たちが決める」「参加型民主主義」をめざすとして、「徹底した情報公開と市民参加の実現」を訴えると明記されている。一応カッコ付きではあるが、私としては、「おまかせ民主主義」なんていう形態は「民主主義」などとは呼びたくないのだが、それは一まず措くとして、その訴えは、国連の「権利宣言」第18・19条などとの関係でアイヌ民族の「自治」とそこにおけるアイヌの「市民参加」にも当然向けておられるのだろうと思いたい。

 なお、アイヌの政治文化がどうであれ、今の政策形成過程に関わっている非アイヌの人々や組織のやり方は注視し続けるつもりである。


転載元:http://ainupolicy.hateblo.jp/entry/2013/06/16/024250