AINU POLICY WATCH

――In Light of the U.N. Declaration on the Rights of Indigenous Peoples――

上の写真:ジュネーヴのサン-ピエール大聖堂からレマン湖を望む。

カジノ建設と遺骨の除去

 話題の性質とビデオの埋め込みの関係で、こちらに投稿する。

 カリフォルニア州のハムール インディアン ヴィレッジ(Jamul Indian Village: http://www.jamulindianvillage.com/)の子孫の2人が、自分たちの家族の墓が3億6千万ドルのカジノ建設計画のために掘り返されて、遺骨・遺骸が別の州管理地に投棄されたと主張して訴訟を起こした。しかし、彼らは、トライブを訴えずに、遺骨が州の土地に投棄されたことを理由に、カリフォルニア州の高速道路や橋、鉄道の計画・建設・維持の責任を負う州機関であるカルトランズ(Caltrans)を訴えている。

 2人はクーマヤイ(Kumeyaay)インディアンであるが、登録はしていない。保留地にあった彼らの家は、2007年3月に、カジノ建設のために解体された。2人は前に、カジノ建設計画を阻止しようとして連邦政府を訴えたが、連邦判事は、NAGPRAは適用されないと言って、2007年11月に彼らの訴えを棄却したとのこと。

 当地のカジノ建設を巡っては、4つめの訴訟だということ。


"Lawsuit: Casino Built on Native American Burial Ground," NBC San Diego, Apr 16, 2014. http://www.nbcsandiego.com/news/local/Lawsuit-Casino-Built-on-Native-American-Burial-Ground-255422211.html

 クーマヤイ ネーション(Kumeyaay Nation)に関する過去の記事:
http://don-xuixote.hatenablog.com/entry/20120118/1326828480
http://don-xuixote.hatenablog.com/entry/20120420/1334857860

 インディアン カジノの建設に反対している近隣住民の利害も絡み合っている様子であるが、「先住民族の権利に関する国連宣言」第31条を引き合いに出して、遺骨を集約施設に入れよという主張はどちらからも出されていないようである。クーマヤイ インディアンと近隣住民コミュニティの経済的繁栄のための「民族共生の象徴施設」だとカジノ施設を命名しているということもないようである。(将来的に北海道でもあり得ないという話ではないのでは?)

"Relatives say bodies were exhumed during excavation for Jamul casino," ABC 10 News, April 15, 2014. http://www.10news.com/news/relatives-say-bodies-were-exhumed-during-excavation-for-jamul-casino-041514
"Native Americans Sue, Say Loved Ones Were Exhumed During Jumul Casino Dig," The Times of San Diego, April 15, 2014. http://timesofsandiego.com/business/2014/04/15/native-americans-sue-say-loved-ones-were-exhumed-during-jumul-casino-dig/

 クーマヤイ ネーションと言えば、上の過去記事でも取り上げたことがあるが、9,000年以上前の「古人骨」の返還を決めたカリフォルニア大学を3人の大学教授が訴えている訴訟の口頭弁論が昨年12月3日にサンフランシスコで行われ、控訴裁判所の判決が近いうちに出されることになっている。こちらも注目であろう。


P.S.(2014.04.23):
 トライブの反応:粛々と計画通りに進めるそうである。
http://www.utsandiego.com/news/2014/apr/22/jamul-tribe-speaks-out-lawsuit/


転載元:http://ainupolicy.hateblo.jp/entry/2014/04/16/230435