AINU POLICY WATCH

――In Light of the U.N. Declaration on the Rights of Indigenous Peoples――

グランド キャニオンにカジノリゾート施設!

 まだ1ヶ月と経たないだろうと思うが、漠然と見ていたニュースで、どこかの世界遺産の地か有名な景勝地でのことだったが、小高い山の頂上までケーブルカーを通して観光客を増やそうとしているところが取り上げられていた。お決まりの形で、地元の人や観光客に反応を求めていたが、開発推進側は、「高齢者などの足の弱い人のために」という理由を出していた。

 観光開発業者は、日米を問わず、同じ思考形式と正当化の非論理を用いるのだろう。

開発業者が言うには、とても多くの訪問者たちが川まで歩いたりラバに乗って下りることができないので、その人たちにはこの選択が必要なのだと。そして開発業者がさらに言うことには、今日の観光客は急いでいて、保留地まで飛行機で行って、川まで電車で下りて戻るという便利さとスピードが必要なのだと。
 開発業者は、商談が成立した場合にトライブが得る利潤の割合を明示していない。しかし、報じられるところによれば、ナヴァホ ネーションは、道路建設と電気と水を縁まで通すのに必要なインフラの建設に初期投資として6,000万ドルを拠出する条件となるとのことである。

 この開発業者は、電車道を造ろうとしているのですが、どこに電車を走らせようとしているのでしょう? 答えは、グランド キャニオン。では、何のために? カジノリゾート施設を造って、そこへ観光客が楽に、迅速に行けるようにするためだそうです。

 賭博に内在する危険性と潜在的可能性を考慮して、ナヴァホ ネーションやホピ トライブなどの一部のトライブは、経済成長のための高額掛け金賭博の道は選択しなかった――ナヴァホの場合は、2004年までは。「インディアン賭博規正法」制定後のカジノ開業ラッシュの時代の1994年と1997年に、ナヴァホ ネーションは、住民投票で2度とも賭博導入を否決した。
(略)
 2004年、ナヴァホ ネーションはついに、アルバカーキの近くでカジノを経営するための協約をニューメキシコ州と締結した。
(略)
 2008年にファイアー ロック カジノ(Fire Rock Casino)が、ニューメキシコ州のギャラップの北部の保留地に開業した。ナヴァホとホピの人々の間には、ギャンブルにのめり込んで危うく命を失う伝説の「偉大なるギャンブラー(The Great Gambler)」が残した賭博に対する警告があるが、ナヴァホ ネーションは、その年次予算の約20%にあたる3200万ドルの収入増を見込むことができたカジノの建設を無視し続けることができなかった。経済開発を見込んだ建設決定には、ナヴァホ保留地の貧困と50%を超えていた失業率が大きく影響していた。
アイヌ民族には、そのようなギャンブルを戒める伝承はあるのだろうか?]
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 今日、グランド キャニオンにラス ヴェガス様式のカジノを含むリゾート施設(Grand Canyon Escalade)を建設する1億2000万ドルの計画が激しい論争を呼んでいる。開発を計画しているのはナヴァホ ネーション外の企業(Confluence Partners LLC.)であるが、計画を許可する決定権はナヴァホがもっている。建設予定地は国立公園に隣接しているが、ナヴァホ保留地の中にある。
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 国立公園当局の現地管理官は、計画に反対を表明しているが、カジノとテーマパークの計画予定地が公園の外に位置するため、計画を阻止する手立てを見出せないでいる。
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 強い反対は、ナヴァホの隣人であるホピ トライブからも出されている。ホピの評議会は、もし計画案が前進するようであれば、聖地の冒瀆としてナヴァホ ネーションを提訴するという全会一致の決議を採択している。
 聖地が侵害される恐れに対してナヴァホの主権行使に挑戦するホピ トライブの内部でも、いかにして伝統的文化を保護するかについて賛否両論がある。カジノを建設するか否か。観光客を奨励するか、制限するか。これまで2度、ホピはカジノ建設を投票で否決してきた。しかし、近年、「進歩派」の陣営がトライブ政府の支援を受けて、初の大型ホテルをツバ市(Tuba City)の近くの12の村の近くに開業した。ホピ トライブは、そこで観光客がホピの文化を学ぶことで、自分たちのビジョンを伝え広げることができることを期待している。
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 鶴雅グループの大西社長は、いっそのこと、富士山の頂上とか伊勢神宮にカジノリゾート施設をとぶち上げたらよろしいのでは?


転載元:http://ainupolicy.hateblo.jp/entry/2014/05/06/013000