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AINU POLICY WATCH

――In Light of the U.N. Declaration on the Rights of Indigenous Peoples――

日本政府の怠慢と毎日新聞の「ケチ臭い」特ダネ(?)記事

 国際部会とか先住民族を国際的に支援しているとかいう諸団体がやるべきことで、どこかでやっているのかもしれないが、どこでやっているのか知らないから、取りあえず、ここでPFIIにおける日本政府の怠慢をお知らせしておきたい。日本政府だけでなく、アナヤ氏が報告書で述べたように、各国は「先住民族の権利に関する国連宣言」を衰弱化させようとしている。国連は「先住民族の権利宣言を採択しただけで終わって」いるわけでもないが、それに近い現実があるとすれば、その責任の大半は、日本も含めて、国連を形成している諸国家にある。(引用は、こちらから。⇒http://don-xuixote.hatenablog.com/entry/2014/05/17/003814

 今会期に先立ちPFIIは、「パーネント フォーラムの勧告に取り組んで実行するために既に取られたか、計画されている行動に関する質問書」を出していたが、今年の2月28日までに回答を提出したのは、オーストラリア、ボリヴィア、デンマークグリーンランドフィンランド、メキシコ、ニュージーランドノルウェーの7カ国で、今会期に情報を提出して正式文書になっているのは、これにブルキナ ファソとチリが加わった9カ国にすぎない。(グリーンランドは、デンマーク政府の中に自治政府をもっており、デンマークが「デンマークグリーンランド」として報告書を提出している。)

 時間的な余裕がなくてPFIIの会議の様子を中継と動画ですべて見ているわけではないから、日本政府代表がどこかで3分くらいチラッと顔を出しているかもしれないが、先週の会議中に提出された各国政府や先住民族NGO国連機関などの声明の一覧を見る限り、日本政府の声明は存在しない。声明は通訳のためにも事前に文書で提出を要請されているから、それを無視して出していないのでなければ――過去に前例がないわけではない――まだ何も発言していないようである。今週に何か発言するのかもしれないが、昨年と同じことの繰り返し以外、何も言えないのではないか。


 こちら(http://don-xuixote.hatenablog.com/entry/2014/05/15/221153)で「ケチ臭い」と書いていたら、読者が「どれだけケチ臭いか」を見せたいということで、記事をpdfファイルにて送って下さった。

 遺骨関連の記事がメディアに出て、内容が気に入らなかったら電話で抗議をしてくる方がいるらしい。毎日新聞は、それを怖れたのだろうか。しかし、そんな内容でもないし、紙面で出しているのだから、それも違うか。それにしても、これが「続きを読む」として、オンライン登録の誘い水とするほどの内容なのか? 同紙も潰れそうなのかな。

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毎日新聞、2014年5月15日朝刊)

 この記事を書いた記者(編集委員?)は、恐らく、ガイドラインそのものを入手しているのであろう。
 ところで、アイヌの「代表」たちは、同胞にきちんとガイドラインの中味と文部科学省による説明を伝えて、フィードバックを次回の会議に提出するのだろうか。

 因みに、面白いことだが、コンピュータや機械工学の用語では、"feedback"(フィードバック)は「帰還」と訳され、「帰還」は「フィードナック」の意味らしい。しかし、「フィードバック」を和英辞書で入力しても、"repatriation"とは出てこない。当たり前であるが。


P.S.
 先日、「議事概要」を読むためにアイヌ総合政策室のサイトを訪れた時、フェイスブックのページの登録者数が700余と表示されていた。確認のために今再訪すると、725人で、昨年5月16日(*)の開設となっているからちょうど1年ほどである。政府や「政策推進」関連研究機関、企業などが関わっていて、1年間でこれだけの数字というのはどう解釈すればよいのだろうか。少なくとも7万人くらいの登録があるのかと思っていたが。これの運営と管理にもアイヌ政策関連予算と人員が割かれているのであろうか。単なる「サロン」と化している感じだが、それは開設時から予期されたことではある。

(*)トップ画面には「5月17日」と出ているが、中に入って「基本データ」を見ると、5月16日の作成となっている。


転載元:http://ainupolicy.hateblo.jp/entry/2014/05/19/230123