AINU POLICY WATCH

――In Light of the U.N. Declaration on the Rights of Indigenous Peoples――

金集めと配分の権力

 現代日本では、政治家のボスは集金能力がないといけない。配下の政治家にどれだけ金を配分できるかで、配下の政治家の数が左右される。こういうことは、マス メディアの報道で、今では中学生でも知っているこの国の「常識」のようである。

 学術研究組織でも似たようなところがあるが、このことは、あまり「国民の理解」とまではなっていないと思われる。理研のようなことがあって初めて、その組織にどれだけの金と人と社会的影響力が集積しているのか、そしてそこに生まれている一つの権力構造というものの像の一部が見えてくる。

 政府のシンク タンク――流し台の下のタンクではない、ティンク タンクである――的存在であろうとする研究機関の中には、金が入りすぎて内部の研究者だけで消化し尽くせないから――実際のところは、始めから外部委託を織り込んでいるのだが――委託研究という形で外部の研究者に配分する。その研究組織は、そういう形で着実にネットワークを広げ、社会的な影響力を積み上げていく。そのような部分がいくつも集まって、一つのレジームが堅固化されていく。個々の研究者は、そのような体制に組み込まれていることなど、一部に気にする者がいるとしても、大半は関知しない。彼/彼女らにとっては、研究費が継続的に入って研究できることが第一の関心であって、現状の「合法的」な仕組みの中でいかに上手くやっていくかに注意しておきさえすればよいわけで、組織を取り巻くレジームとか体制とかは関係のないことなのである。


P.S.:上のことは「カジノ研究」を念頭に書いたのではないが、カジノ導入の研究には相当な額の研究費がつくのだろうな。申請書に「アイヌ民族の経済的自立と発展、文化再生と復権のため」とか何とか書き入れると、受理されやすくなるのかもしれない。


転載元:http://ainupolicy.hateblo.jp/entry/2014/06/18/225530