AINU POLICY WATCH

――In Light of the U.N. Declaration on the Rights of Indigenous Peoples――

上の写真:ジュネーヴのサン-ピエール大聖堂からレマン湖を望む。

「夢の結末」の続き

 昼間に時間がなかったので、続きを書く。

 上に引用した北海道新聞の記事は、このように続く。

 世界会議は初開催。国連がこれまで取り組んできた「先住民族の権利に関する国連宣言」(2007年)などの政策を検証し、加盟各国にそれぞれの先住民族の権利の実現を求める新たな仕組みを探る。とくに、土地、資源、遺骨返還といった分野が議論の中心になりそうだ。
 日本政府は2008年に 国会決議 と内閣官房長官談話によって、アイヌ民族先住民族と認めた。20年の東京五輪にあわせて、胆振管内白老町国立博物館を含む「 民族共生の象徴となる空間 」(象徴空間)の整備も決めるなど、一定の政策を進めている。
 しかし、アイヌ民族中央政府から同化と差別を強いられた歴史を踏まえた自決権の回復や、土地、資源に関する権利などは手つかずのままだ。

http://www.hokkaido-np.co.jp/news/politics/563781.html

 「世界会議は初開催」? 「先住民族に関する」をつけないと正確ではないぞ。それに、便宜上「世界会議」と呼ばれているが、その実態は注釈が必要となる。「遺骨返還」が「議論の中心になりそうだ」などと、何を根拠に書いているのだろうか。「自決権の回復や、土地、資源に関する権利など」に政府代表団に加わるアイヌ協会幹部が何かインパクトのある声明を発することが出来たら、私は、このブログを閉じることにしよう。

 次は、読売新聞の記事である。

アイヌ協会、国連演説へ…先住民族会議(2014年09月20日)


 内閣官房アイヌ総合政策室は19日、ニューヨークの国連本部で行われる国連総会の国連先住民族世界会議に、日本代表として道アイヌ協会のメンバーを派遣すると発表した。国連総会に同協会のメンバーが出席するのは初めて。
 会議は22~23日に行われる。日本は先住民族の権利の実現について話し合うグループに所属し、政府が白老町に設置を予定しているアイヌ民族に関する国立施設「民族共生の象徴となる空間」などについて、5分間程度のスピーチを行う予定だ。道アイヌ協会の阿部一司副理事長は「アイヌ民族に対する差別の撤廃や権利の回復を訴えるには良い機会」と話した。

http://www.yomiuri.co.jp/hokkaido/news/20140920-OYTNT50001.html

 「先住民族の権利の実現」と「民族共生の象徴となる空間」建設施策と、どう関係しているのか、記者さんよ、説明しておくれでないかい。そもそも「国連演説へ」などというタイトルが大袈裟で、この記者は、何が行なわれるのかさえ分かっちゃいないようである。日本語は国連公用語ではないが、きっとアイヌ語で「5分間程度のスピーチを行う予定」なのでしょうね。どのように「差別の撤廃や権利の回復を訴える」のか、しっかり聴きましょう。私のメインブログに中継画面を埋め込みます。

 政府代表団に先住民族代表が座ることは、珍しいことではない。北欧諸国の政府席にはサーミの代表、ニュージーランド政府の席にはマオリの代表、そしてオーストラリア政府の席にはアボリジニの代表、等々。しかし、彼らは、「毒饅頭続きを読む


★「毒饅頭」の出所は、こちら⇒http://don-xuixote.hatenablog.com/entry/2014/07/27/015336


P.S. NHKも「阿部一司副理事長がアイヌの伝統衣装を着て演説を行うことになっています」と言っている(http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140919/k10014738611000.html)が、やっぱり「演説」なの。今回は、アイヌ民族評議会代表の看板は下ろして参加なのだろう。

アイヌ代表が国連で演説へ
NHK NEWS Web(9月19日 21時05分)

来週、アメリカ・ニューヨークの国連本部で開かれる先住民族の権利などをテーマにした「先住民族世界会議」にアイヌ民族の代表が出席し、2020年の東京オリンピックパラリンピックに向けたアイヌ民族の権利実現のための取り組みなどをアピールすることになりました。

先住民族世界会議」は、国連総会の一環として各国の政府や先住民族の代表などが参加して初めて開かれ、現地時間の22日から2日間、先住民族の文化の保護や権利の実現について話し合います。日本からは、政府関係者やアイヌ民族を代表する北海道アイヌ協会の2人などが出席し、このうち阿部一司副理事長がアイヌの伝統衣装を着て演説を行うことになっています。
この中では、日本政府が東京オリンピックパラリンピックが開かれる2020年までにアイヌ民族に関する国立の博物館などを北海道内に整備する計画を進めていることに関連し、「6年前にようやく先住民族として認知され、政府もアイヌ民族の権利実現のための政策を発表している」として、アイヌ民族の権利実現のために取り組む決意をアピールすることにしています。
阿部副理事長は「子どもや孫が自信を持って生きていけるようにしたい。政府の代表と共に国連で演説できることはすごいことだと思います」と話しています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140919/k10014738611000.html

 上記サイトに映像(24秒間)あり。

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