AINU POLICY WATCH

――In Light of the U.N. Declaration on the Rights of Indigenous Peoples――

上の写真:ジュネーヴのサン-ピエール大聖堂からレマン湖を望む。

ヘイトスピーチ法案

 時事通信が「ヘイトスピーチ法成立の可能性=自・民、修正で大筋合意」と報じている。

 一方で、「『本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進に関する法律案』(略称:与党法案)に対する研究者からの緊急声明」なる文書がメールで回ってきていた。

 この種の文書に一般的にあることだが、「所属」が求められる。大体、こういう場合の「所属」というのは、大学や研究所などで有給の「勤務先」を意味しているようである。どこにも所属していない「研究者」は、困ってしまう。(P.S.:その意味で、「名誉教授」というのは肩書きではあっても、所属先ではないはずである――私のことではない。この機会に書いておくと、職業欄にそう書いている人も見かける。)

 それよりも、趣旨には賛同できるのだが、中に1ヶ所、「アイヌ・沖縄出身者・被差別部落出身者、さらにはダブルの子どもたち等民族的少数者」という気になる文言がある。すなおに読めば、下線を引いたようにつながるのだろうと思う。「緊急声明」だから細かいことは論うなと言われるかもしれないが、 私としては、「先住民族アイヌ」として欲しいところである。しかし、「先住民族」か「民族的少数者」かと何十年もやってきたことを、また議論せねばならないのかと考えると、正直なところ滅入ってしまう。アイヌ自身が声を上げるのが最善であろう。

P.S.:政策推進作業部会の「慰霊施設に関する検討状況、及びアイヌ遺骨等に関する検討状況について」へのコメントは、先延ばしにします。

P.S. #2(2016.04.28, 14:45):「・」と「、」の並びから考えると、私が誤読したかもしれない。ただ、「等の」とした方が明瞭だろうとは思う。幸い、連休前のせいか、「なぞなぞ認証」のせいか、訪問は定期的な方だけの少数のようなので良かった。その方々には、お騒がせして申し訳ありませんでした。一定の時間をおいて、この投稿は削除することにします。

P.S. #3(04.28, 23:45):メールで「転送歓迎」となっているので、ここに全文を貼り込んでも良いかなとは思うのですが、一応、慎重に扱っておきます。どっちみち、この場には所属先のある研究者は(こっそりとでなければ)訪問していないと思いますので、賛同者を増やす手伝いにはならないでしょうから。
 もう一度読み直してみると、3つの疑問のうちの(3)の「具体的な取組」の項では、このようになっています。やはり、青字にした部分からは、最初の読み方が正しかったという気がします。そして、日本社会でアイヌ民族が置かれている地位を思わざるを得ません。そもそも、最初の違和感について書いたのは、人権運動の中でも「マイノリティ」として括られてしまうあるアイヌの若者が抱かざるを得なかった違和感を思い出したからでもありました。

私たち研究者は、在日外国人や民族的少数者が、日本人と対等に人格と人権が尊重されるべき日本社会の構成員であり、ヘイトスピーチは彼/彼女等の人格と人権を著しく傷つける犯罪であると考えます。

 サイドバーのアインシュタインの言葉を思い出してしまいます。

P.S. #4(2016.08.20, 1:50):ある方が「呼びかけ人」の一人に後ほど返事をさせますとのことだったけど、結局、黙殺されたままだった。