AINU POLICY WATCH

――In Light of the U.N. Declaration on the Rights of Indigenous Peoples――

上の写真:ジュネーヴのサン-ピエール大聖堂からレマン湖を望む。

先住民族の権利に関する国連宣言採択から9周年(w/ P.S.)

 0時を回って9月13日になった。
 11日の午後、ニューヨークの国連本部であと24時間弱で始まる「9周年記念記者会見」のお知らせを備忘録的に投稿しておいたのだが、ほとんど必要な人はいないだろうと思って削除した――関心を持っている人は自分で探すだろうし、私の知らないルートで同じような情報は流れているのだろうと思って。

 1993年、先住民族の権利に関する国連宣言草案が「先住民に関する国連作業部会(WGIP)」で最終化された。翌1994年、「差別防止・少数者保護小委員会」がそれを承認し、1995年から政府間機関である国連人権委員会が新たに設置した草案検討作業部会(WGDD)において検討が始まった。2006年に人権委員会の後継機関である人権理事会が採択するまで、人権委員会作業部会では計11回の会期を経た。遅延策の連続で停滞する状況にジリジリしながらも、この作業部会で世界の先住諸民族代表たちは、WGDDに各国政府から提出される修正案がWGIP草案を弱めるものであれば拒否する、WGIP草案以下となる中途半端な「権利宣言」なら要らないという強い方針を採って闘った。その間、政府代表によろしくお願いしますとか、何でもいいから早く作れとか言う先住民族の参加者には一人として出会ったことはなかった――中には、どこかにいたのかもしれないにしても。

 現在の北海道アイヌ協会の「幹部」たちは、「権利宣言」作成過程の先住諸民族の闘いから何を学び取ったのだろうか。そして、それはどのように後の世代に伝えられているのだろうか。

P.S.(09.14, 0:25):今、「9周年記念記者会見」を中継で見たところである。悲惨な状況だったと言うべきか。聴衆はパラパラ、質問は出ず、司会者の1問だけで、24分間で終了。3人のスピーカーの話はWeb TVで全世界に流れたとはいえ、先住民族の課題への関心の薄さという現実を映し出しているかのようだった。

☆1つ前の記事にP.S. #5を入れた。

P.S. #2(09.14, 14:55-15:18):9月8日深夜に短時間掲載して引っ込めていた。

鈴木雅之 『泣きたいよ』試聴用映像」posted by Sony Music (Japan) @https://youtu.be/vTmjHy2W-F4

 好い曲です。毎夕16:50頃からNHK FMの「午後ラジ」の最後で「今月のユアソング」として流れるので車の中で聴いていたけれど、今は相撲中継のためその時間には聴けない。新曲ゆえ、残念ながら、YouTubeで全曲を聴ける投稿はなさそうだ(8日の時点で)。
 上記のP.S. #5のことも、9周年会見のことも・・・。でも、歌の中の「おまえ」は、加藤理事長ではないですから、念のため。

 気を取り直して、紹介しておこう。

9th anniversary of the UN Declaration on the Rights of Indigenous Peoples - Press Conference

Press Conference on the celebrations of the 9th anniversary of the UN Declaration of*1 the Rights of Indigenous Peoples.
Speakers: Reaghan Tarbell, documentary film maker and director, Américo Mendoza-Mori, Professor at University of Pennsylvania and founder of Quechua language program, and Chandra-Roy Henriksen, Chief of the Secretariat of the UN Permanent Forum on Indigenous Issues.

 都市部に居住する先住民(族)に焦点を当てた会見だが、そう、第26回政策推進作業部会「議事概要」で出ていた「アイヌ政策の再構築」と合わせて考えるのもよい。

 昨日国連本部で上映されるとのことだったが、これ(To Brooklyn and Back: A Mohawk Journey)がR. ターベルさん制作のドキュメンタリー(一部)である。
"Little Caughnawaga" posted by Vision Maker Media at https://youtu.be/8YKMtPtchMA

"Little Caughnawaga: To Brooklyn and Back" posted by Mushkeg Productions Inc at https://youtu.be/Nuymh2_Gfs4

P.S. #3(09.15, 0:27):昼間に時間がなくて書けなかったことを追記しておく。

 「モゥホークの鉄骨組立作業員」については、2012年5月2日に短い記事を書いているのだが、覚えている方はいるだろうか。

 ケチュア語南北アメリカ大陸で最も多くに先住民によって話されている言語で、600-800万人が使用しているにもかかわらず、ケチュア語のプログラムを提供している大学がほとんどないということで、メンドーザ-モリ教授は、ペンシルヴァニア大学でケチュア語のプログラムを創設したということである。
 こちらは、「ケチュア語」で検索すると挙がってきた項目の1つである。「実はスペイン語以外にもかなり狭い範囲でですが他の言語が残っています」と書かれていて、「残ってい[る]」という言い方がちょっといただけない。あたかも消えゆく言語という印象を受けてしまう。さらに下の方へ行くと、「沖縄でかつて話されていた琉球語」という言い方も出て来る。太字にした部分で、私が何を言いたいかはお分かりであろう。

*1:正しくは、onです。国連の部署自体が間違っているくらいだから情けない。