読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

AINU POLICY WATCH

――In Light of the U.N. Declaration on the Rights of Indigenous Peoples――

「マンハッタン」――対照的な2曲/米露の非難合戦

"Leonard Cohen - First We Take Manhattan" posted by LeonardCohenVEVO at https://youtu.be/JTTC_fD598A

"Norah Jones - Back To Manhattan - Live at LePoisonRouge NYC 2009" posted by lecknertal at https://youtu.be/kemIaR1At-c


 題名からお分かりのように、ここまでの予定だったのだけれど、関連で気になっていたニュースと映像を貼り込んでおく。

「ISの『奴隷』だった女性、国連親善大使に NYで演説」 朝日新聞デジタル 9月17日(土)17時12分配信

 過激派組織「イスラム国」(IS)に家族を殺され、「奴隷」として拘束されたイラクの少数派ヤジディ教徒のナディア・ムラド・バセ・タハさん(23)が16日、人身売買の被害者らの尊厳を訴える国連親善大使に就いた。米ニューヨークの国連本部で演説し、被害者支援を訴えた。

 ナディアさんは故郷のイラク北部シンジャル近郊の農村で2014年8月、ISに襲撃された。6人の兄弟は殺され、ナディアさんは性的な目的で何度も人身売買された末、奇跡的に脱出に成功したという。

 ナディアさんは「私は農民でした。演説をするように育てられたわけではありません。普通の人生は永遠になくなってしまいました」と時折声を震わせながら演説。3200人以上いるという同じような境遇でとらわれているヤジディ教徒の救出や、ジェノサイド(集団殺害)や人身売買の被害者らを難民などとして受け入れるよう、国連加盟国に呼びかけた。

朝日新聞社

Appointment Ceremony of Ms. Nadia Murad Basee Taha As UNODC Goodwill Ambassador for the Dignity of Survivors of Human Trafficking on the Occasion of the International Day of Peace

 ついでに、アメリカ政府代表によるシリア情勢の「釈明」とロシア政府批判も。
Samantha Power (USA) on Syria - Security Council Media Stakeout (17 September 2016)


P.S.:日本の国連大使の賛辞(2つ上の映像の1:29:25~1:31:17)。

「米ロが非難合戦=シリア軍空爆で―安保理緊急会合」 時事通信 9月18日(日)15時50分配信

 【ニューヨーク時事】国連安保理は17日夜、米軍主導の有志連合がシリア軍を空爆したとみられるのを受け、ロシアの要請で緊急会合を開いた。

 会合後、パワー米国連大使は記者団に「ロシアは安っぽい点数稼ぎやパフォーマンスをやめる必要がある」と述べ、会合開催を求めたロシアの対応を批判。ロシアのチュルキン大使がこれに反発し、非難合戦となった。

 パワー大使は、シリア軍爆撃が確認されたとしても「意図したことではなく、もちろん人命喪失を遺憾に思う」と述べた。その上で、ロシアがこれまでシリア軍による民間人殺害には強い怒りを表明したこともないと指摘し、「皮肉で偽善的だ」と非難した。

 チュルキン大使は記者団に、米大使の態度を批判。米ロ両国が先に合意した過激派組織「イスラム国」(IS)などシリアの過激派掃討作戦での連携強化について、「大きな疑問符が付く」と述べ、合意を見直す可能性を示唆した。

P.S. #2(09.19):ロシアの言い分も載せておかないと不公平だな。
Vitaly Churkin (Russian Federation) on Syria - Security Council Media Stakeout (17 September 2016)


P.S. #3(09.19, 23:00-23:58):
 ある読者の方に「大きな事が起こらなければ、9月中は休む」と書いたにもかかわらず、それ以後に、引っ込めた投稿も入れると5本も書いてしまった。そのうち1本しか「アイヌ政策」に直接の関係がない。

 私は今、すき間時間にエコー ヘロンの『命のカルテ―アメリカのナースたちの声』 (集英社文庫、2000年)を少しずつ読んでいる。古本店で3冊100円のセールで買ったものだが、文庫といえども450ページ以上の分厚さで、看護師や救命救急士の話が27編収められている。ここまでのところ、冒頭の「熱傷病棟に生きる」は、ある身近な話を思い起こさせられて感慨深く読んだ。「お産でわかる国民性」は、ヒスパニックの女性、アフリア系アメリカ人の女性、ヤッピー、フィリピン人女性、中東出身の女性がそれぞれお産の時に発する言葉の「一般的な傾向」を産科での体験から語っていて面白かった。ここでは方法論がどうのなどと野暮なことは言わず、「文化論」の読み物として楽しめた。
 一番読みたかったのは、5人の看護師の電話インタビューから構成したドキュメンタリーである「オクラホマ連邦政府ビル爆破事件」の章で、最も多くのページが割かれている(pp. 215-279)。昨日の午後にニューヨーク市での爆発事件のニュースを見た後、ちょうど夜にこの章を読み始めた後で、上の記事を投稿することになった。(今日も先ほどまで、帰り道にファミレスで食事をした後、続きを読んでいた。)

 オクラホマ市の連邦政府ビル爆破事件は、2001年の9.11同時多発テロで影が薄くなった感があるが、それまではアメリカ本土で起こった最悪のテロ攻撃と言われていた*1。この年、私はアメリカにいたので日本での反応についてはあまり記憶がない。

 レナード コーエンの"First We Take Manhattan"は、9.11を予言していたようだとも後に言われた名曲であるが、コーエン自身は、歌の意味を次のように語っていた。

I felt for sometime that the motivating energy, or the captivating energy, or the engrossing energy available to us today is the energy coming from the extremes. That's why we have Malcolm X. And somehow it's only these extremist positions that can compel our attention. And I find in my own mind that I have to resist these extremist positions when I find myself drifting into a mystical fascism in regards to myself. [Laughs]

FIRST WE TAKE MANHATTAN by LEONARD COHEN

 もっと多彩な意見に関心のある人は、Meaning of First We Take Manhattan(公式フォーラム)をどうぞ。前に使ったことがある気がするから貼り込まないけれど、コーエンの半生を描いた映画、"Leonard Cohen - The Early Years - Full Movie"もある。

 ノラ ジョーンズの歌? 「私はマンハッタンへ帰る/何事も起こらなかったかのように」という歌詞の一部を噛みしめてでした。

*1:もっとも、死傷者の数だけで言えば、アメリカの軍隊による先住民族虐殺事件を除いての話である。