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AINU POLICY WATCH

――In Light of the U.N. Declaration on the Rights of Indigenous Peoples――

9月末~11月上旬の米国遺骨・文化遺品返還事情2題(w/ P.S. 6つ)

 ①米国国立公園局は、9月下旬にインディアン トライブおよび先住ハワイイ人組織への「祖先」と文化遺品の返還の支援としてインディアン トライブと先住ハワイイ人組織に287,785ドルを助成金として提供することを発表した。7月にも同公園局は同じ目的の助成金を公表しており、今財政年度の総額は190万ドル超となった。
 米国ではNAGPRAに関連する遺骨・文化財の返還のための活動に、国立公園局の他にも内務省やNAGPRAプログラムからの助成がある。

出典:National Park Service Providing Grants for Repatriation of Native American Remains and Sacred Objects.

 ②11月上旬、ミシガン州の複数のインディアン トライブが、ハーヴァード大学のピーボディ考古学・民族誌学博物館から98人の先住アメリカ人の遺骨の返還を求めることとなった。

P.S. #2(12.16, 0:30):②の続き。
 ミシガン州のサギノー チッパワ インディアン トライブ*1とそのズィービウィング文化協会(アニシナーベ文化・生活様式のズィービウィング センター)が、他の5つの「認定された譲渡受け入れトライブ(Authorized Transfer Recipient Tribes)と協力して、ハーヴァード大学のピーボディ博物館から98人の先住アメリカ人の遺骸/遺骨の返還を求める努力の先頭に立つこととなる。他の関係トライブは、オタワ インディアンのリトル リヴァー バンド、ポタワトミ インディアンのマッチ-E-Be-ナッシュ-シー-ウィッシュ(Match-E-Be-Nash-She-Wish)バンド-ガン レイク トライブ、ポタワトミのノタワセッピ ヒューロン バンド、ポタワトミ インディアンのポカゴン バンド、そしてチッパワ インディアンのスー セイント マリー トライブの5つである。
 先住アメリカ人の祖先の遺骨は、Alpena、Berrien、Kent、Newaygo、Saint Clair、Washtenaw、Wayneのミシガン州の郡および1つの名称不明の地に由来している。「祖先たち」の中には、1869年という早い時期からハーヴァード大学に置かれているものもある。98人の「祖先」に対する8件の「目録作成完了公告(Notice of Inventory Completion)」が10月3日にFederal Register(米国の「官報」)に掲載された。
 ズィービウィング文化協会は、サギノー チッパワ トライブを代表して、またミシガン アニシナーベク文化保存・返還連合(Michigan Anishinaabek Cultural Preservation & Repatriation Alliance)と協力して、1990年のNAGPRA制定以来、祖先たちとその関連埋葬品を全米の多数の博物館、大学、研究機関から帰還させるために活動している。
<NAGPRAについては過去に何回も登場しているので省く。>
 「NAGPRAの結果、1万体以上の先住アメリカ人の遺骸/遺骨、100万件の埋葬品、そして数千もの神聖物体が、トライブと先住ハワイイ人組織の元へ戻った」と国立公園局長のジョナサン B. ジャーヴィス氏は語った。

 この投稿は、下に表示している11月10日の現地メディアの記事を基にしており、51人の祖先たちの返還と再埋葬が、ピーボディ博物館とミシガン アニシナーベク文化保存・返還連合との協力の下で行われたもようである。再埋葬は、返還された遺骨と関連埋葬品を再埋葬する目的のために1995年につくられたトライブの墓地で執り行われた。残りの47人の祖先たちの再埋葬は、他の5つのトライブそれぞれの領地内で執行されることになっていた。すべての返還活動は、内務省、国立公園局、NAGPRAプログラムからの助成金によって支援されている。

出典:Saginaw Chippewa Indian Tribe repatriating ancestral human remains from Harvard. The Midland Daily News, Published 10:21 am, Thursday, November 10, 2016.


P.S.
 Trump: 'We're going to start saying Merry Christmas again.'
 (無思慮に「メリークリスマス」と騒ぐ多くの日本人にこの意味を考えて欲しいものだ。)

P.S. #3(12.16, 23:40):今日もまた、午後4時10分頃にラジオをつけた。プーチン大統領の記者会見が放送されていた。この時の露⇒日の同時通訳はひどかった。プーチン大統領の声が聞こえるだけでも聴き取りにくいのに、日本語がほとんど出てきてなかった。しばらくして別の通訳に代わったが、言葉の数が断然違っていた。
 少しして出かけて、カーラジオをつけると、午後5時のNHKニュース(ローカル?)が入っていた。オスプレイ墜落事故に関するニュースだったが、稲嶺名護市長が「不時着水」という政府見解を質したのに対して、政府の若宮防衛副大臣が「墜落」ではなく「不時着水」という見解を維持したというものだったが、このニュースでは何回も「不時着」が繰り返された。そして、ニュース原稿を読んでいた女性アナウンサーは、読んでいて、ふと変だと思ったのか、最後に「不時着」と読むときに一瞬詰まったように聞こえた。

P.S. #4(12.17):過日、針を刺された風船のようという比喩を数人の人に用いたけれど、やっぱり風船に針を刺すと破裂するから適当な比喩ではなかった――テープを貼って刺すと割れないけれども。単に、空気が抜けた風船と言えばよかった。

P.S. #5(2016.12.18):今日の夕方6時50分からのローカルニュースと7時からの全国ニュース(どちらもNHK FM)では、「不時着(水)」とも「墜落」とも言わずに、オスプレイが「大破」という表現を使っていた。一つの言葉が価値中立でなくなる時、何が事実かをめぐる良い教材でもある。

P.S. #6(12.19):オスプレイの飛行再開を受けてか、午後3時前のNHK AMのローカルニュースでは、「墜落」とも「大破」とも言わずに「浅瀬に不時着」と言っていたが、直後の3時からの全国ニュースでは「浅瀬に不時着して大破した」と言っていた。「墜落」は、政府とNHKには完全に除外されたようだ。

*1:右の検索窓に「サギノー」と入力すると、過去の4件の記事が挙がってきます。