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AINU POLICY WATCH

――In Light of the U.N. Declaration on the Rights of Indigenous Peoples――

真の「保守法律家」の姿(w/ P.S.4つ)

*<注意>この記事がトップページにある間に、もしくはこの記事に、アクセスした途端に、この記事の下方にある動画の音声が自動的に流れ始めるため、一瞬驚かれるかもしれません。この記事の下までスクロールして、The Independent紙の動画を止めて下さい。
 (米語と英語が同時に流れて語学学習には役立つかもしれないけれど、煩く感じる人もいるだろうから、映像は削除した。記事のリンクから映像へ行くことはできる。冒頭ページに入らなくなった頃に戻すことにする。――02.08, 14:35記)

 トランプ大統領令を覆した連邦地裁判決について「トランプに反対するのはみんな民主党支持者で大統領選に負けたのが悔しくて意趣返しをしている」などというたわ言を日本のメディアを通じて食わされている人は、Gene Johnson, "Seattle judge derided by Trump known as conservative jurist," Associated Press, February 5, 2017を読むとよい。(昨夜読んだが、英語の記事だから出すのを控えておいた。)

P.S.(02.06):上で引用している文は、ワシントン州がトランプ大統領令の差し止めを求めて提訴した裁判で判決を下した、トランプ大統領が「いわゆる判事」と称した、裁判官はブッシュ元大統領が任命した保守主義者であり、今はアイヌ政策よりアメリカ政治の観察の方が面白く、皮肉にも、トランプはアメリカ政治制度の弾性(resilience)を証明することになるのかもしれないという主旨のメールへの返信の一部を利用させてもらった。
 奇しくも、この記事の中で「アメリカ政治入門の必読書」と紹介した『ザ・フェデラリスト』であるが、なかでもJ. マディソンの論稿は、アメリカ政治制度の基本形を知る上で必読中の必読である。7年くらい前まで使っていた講義ノートに、マディソンの政治理論とそれが対アメリカ先住諸民族に与えた影響を論じる部分があるのだが、残念ながら、それを再入力するだけの余力はない。どこかに原稿を収めたフロッピーディスクがあるはずだが、見つけても、今使っているノートパソコンにはFDドライブがない。前のXPのPCで引き出して、USBメモリに保存してからなら、なんとかなるだろう。

P.S. #2(02.07, 0:50):ついでだから、昨夜読んだ記事からお薦めの2本を書いておく。
 1つ目は、Christopher F. Petrella, "Race, History, and the #ScienceMarch," Black Perspectives (January 30, 2017)である。「反科学」のトランプ大統領に対して憂慮する科学者たちが、#ScienceMarchというツイッターのアカウントを立ち上げた。1週間でフォロワーが24万人を超えた。著者のペトレラ氏(ベイツ カレッジのアメリカ文化研究講師)は、その必要性と潜在的な可能性を認めながらも、多人種・民族、超党派の幅広い支持を得るには、この運動を組織している人々が科学そのものの歴史の人種化された性質というものをきちんと認めなければならないという議論を展開している。この論文の中には、いかに「科学という理由で」人種差別が実行されてきたのかを示す事例が数多く示されている。
 ペトレラ氏の議論は、実はアイヌ政策と無関係ではない。「報告書(案)」や世界考古学会議で行われた北海道アイヌ協会の加藤理事長の演説に何度も登場する、人類学や考古学による知見の「社会還元」と照らし合わせて考えてみるとよいだろう。(これは、もし続けて書けば、連載の④か⑤となるテーマでもある。)
Cf. Black Protest, White Backlash, and the History of Scientific Racism by Guest Poster (Co-Authored by Christopher Petrella and Justin Gomer), October 5, 2016.
 もう1本は、もう何度もこのブログに登場しているDemocracy Now!のエイミー グッドマンさんによるトランプ政権最初のイエメン空爆の実態報道である。⇒Yemen: Jeremy Scahill & Advocates Question "Success" of Trump Raid That Killed 24 Civilians.
 トランプ政権が「成功」と呼んでいる作戦だが、国防総省は民間人が犠牲になったことを認めている。人権団体によれば、最多で24人が死亡し、その中には新生児と8歳のアメリカ人の少女が含まれている。

 あと1本あるが、疲れたのでストップする。

P.S. #3(02.07):イギリスでも。2つともThe Independent(Feb. 6, 2017)より。(「あと1本」の記事とは違う。)
Rachel Roberts, Federal Judge slammed by Donald Trump for halting 'Muslim ban' was appointed by George W Bush--Judge criticised by Trump also overturned a ban on strip clubs for being 'unconstitutional'

Jon Stone, Donald Trump will not be allowed to address Parliament on UK state visit, Speaker John Bercow says--MPs broke into spontaneous applause as the Speaker said he would not permit Westminster Hall to be used

P.S. #4(02.07, 22:50):かつての植民地であるアメリカの大統領に対するイギリス人特有の誇り/高慢/傲慢(?)、そしてユーモア、etc.が垣間見えて面白い。(まあ、トランプの場合は特別だけど。)それに比べて、この国の国会は・・・。
 演説をしているのは、英国議会下院のジョン バーコゥ議長であるが、この人は保守党員である。

 外国の指導者による議会の両院への演説は、自動的な権利ではありません。それは、[受けるに値する人に]獲得される栄誉であります。
 移住禁止措置の前に、私自身は、トランプ大統領による国会議事堂での演説に反対していたでありましょう。トランプ大統領による移住禁止措置の後では、私は、さらに強くトランプ大統領による国会議事堂での演説に反対します。
 慣習的に、訪問する外国の指導者への演説の招請状は両院議長の名前で出されるものでありますが、私は、[英国議会の塔にある]王室の間でトランプ大統領が演説するための招請状を出したくはありません。
 私たちは、合衆国との関係を大切にしています。もし国賓としての訪問が行なわれれば、それは、議長の権威をはるかに超えたところにあります。しかしながら、この場所に関する限り、私は、レイシズムとセクシズムへの私たちの反対、そして法の前の平等の質と司法の独立に対する私たちの支持は、下院における極めて重大な熟慮事項であると非常に強く感じています。

(拍手喝采。)

・(議場から)ミスター スキナー、動議です。
(動議が許可される。)
・2語。よくやった!