AINU POLICY WATCH

――In Light of the U.N. Declaration on the Rights of Indigenous Peoples――

北海道大学アイヌ遺骨等返還室/浦幌アイヌ協会との和解(w/ P.S. X 4)

 ちょっと知りたいことがあって、北海道大学のサイトを訪れ、「お知らせ」ページからサイト内検索で「アイヌ遺骨」と入れると、この検索結果が出て来た。最新の情報を見ようと思うのだが、ややこしいことに、西暦と元号が入り混じっている!
 一番新しそうな項目をクリックすると、ここに来た。そして、これが最新の投稿なのかなと思うが、半年間新しい投稿がないのだろうかと、確信が得られない。
まあ良い。結局、探している情報は見つからなかった。

 何を確認しようとしたのかというと、この「返還室」の室長が誰なのかということである。こちらのブログ記事にこのような一節が出ている。

『痛み』によると土橋さんらは2016年3月23日に北大を訪ね、常本照樹アイヌ・先住民研究センター長、岡田真弓アイヌ遺骨返還副室長らと面会し、遺骨の返還を話しあいました。その際に、ご自分はペンリウクの弟の家系であることを告げ、自分でも引き取り手になれるかを聞きます。北大側は「大丈夫です。あなた以外に名乗り出る人がいなければ、お引き取りになれます」と全員が明るい対応をしたので彼女は安心したと記しています(P126)。

 そして、2016年7月11日、ご遺族が最初に遺骨と「対面」した際に、北大の職員は「ペンリウクさんは生前いろいろな方に計測されておりましたので。それらと照合して間違いありません」と「自信たっぷりに言って」(P123)いたのに、2ヶ月後の9月6日に突如、「ペンリウクさんの遺骨ではないという事がわかりました」と常本氏、岡田氏が発言。それはどうも、再度、頭骨を計測したところ、過去の計測値と違ったとのこと。

 2つ目の段落を読んでの疑問なのである。常本氏は「返還室」の室長も兼ねているのか? そうでなければ、なぜ彼がここに登場したのだろう。「返還室」がどう動くのかも、彼(あるいは政策室の審議官)がコントロールしているのだろうか。(P.S. #4:返還室長は、理事兼副学長の三上隆氏である。)
 当該遺骨がペンリウクさんのものでなければ、他の誰の遺骨の可能性があるという説明はあったのだろうか。誰が――たった一人でなのか――どういう方法で「再度、頭骨を計測」したのかも含めて、「返還室」は遺族に詳細に説明する責任があるはずである。昨年9月以降に、そういう話し合いはあったのだろうか。そういう再調査をやったのであれば、ちゃんとその記録と報告書は作成しているのだろうな。相手は元法学部長だし、ただの口頭のやり取りではなく、ちゃんと話し合いの記録もあるのだろうね。
 それとも、「ではDNA鑑定で決めましょう」とでも言わせたい/言いたいのだろうか――そういう不信を招くことは、常本氏お決まりの「利益論」に反するのではないだろうか。


 この本は今、こんな状況になっているみたいである。上記ブログの紹介で品切れ状態になったのかもしれない。

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P.S.:何かあるのだろうな。今日もまだ、「議事概要」が公開されていない。

P.S. #2(03.23):

アイヌ遺骨返還 浦幌も和解 札幌地裁 北大から最多76体 北海道新聞 03/23 07:00


 北大が保管しているアイヌ民族の遺骨について、浦幌アイヌ協会(十勝管内浦幌町)が北大に返還などを求めた訴訟は22日、札幌地裁(岡山忠広裁判長)で和解が成立した。返還対象は76体で、アイヌ民族の遺骨返還として過去最多の規模になった。3次にわたる北大への返還訴訟はこれで終結した。

 原告側代理人によると、和解では、北大医学部の研究者が1934~35年に浦幌町内の墓地から持ち去ったとして返還を求めた64体に加え、北大側は新たに12体を返還対象にした。北大側からは「箱に入っている遺骨を整理した」と説明を受け、浦幌町内から掘り出されたとみられるが、詳しい発掘時期や場所などは不明という。北大は理由を明らかにしていない。

 浦幌町への搬送や再埋葬の費用約200万円は北大側が負担。浦幌アイヌ協会は6月以降、同町の協力を得て町営浦幌墓園に再埋葬する。北大は76体のうち身元が特定できる可能性がある13体についてはホームページで1年間情報を公表し、子孫などが名乗り出なければ原告側に引き渡す。

P.S. #3(03.26, 1:00/15:45):予期される問題は詰めた上で「和解」に至ったのであろうから、外野席から口を挟むまいと思って何も論評はしなかったのだが、ある「人骨研究者」の言葉を思い出したので参照しておく。

(略)強圧をかけて「この遺骨を返せ」ということをどんどんやり始めると、「もう適当でいいから返してしまえ」という話になるかも知れません。「もう数だけ合わせて返せばそれでいいじゃない」、埋めてしまって「もう責任は取りました」というのが、どうも私は、アメリカやオーストラリアのやり方のような気がします。

 この発言はここで取り上げた篠田謙一氏の発言であるが、その前にもここでも取り上げていて、このようなコメントを挿入しておいた。

いやいや、そのような発想をもっている日本の「人骨研究者」たちがやりそうなことだな。「適当」でいい加減なやり方は、北大による旭川への返還に前例があるではないか。

 北大の関係者がこの「人骨研究者」の言葉にヒントを得たというのではないことを願いたいのだが、実際はどうなのだろう。(その後、アメリカやオーストラリアの関係機関から何も抗議や「質問書」は届かなかったのだろうか。)