AINU POLICY WATCH

――In Light of the U.N. Declaration on the Rights of Indigenous Peoples――

上の写真:ジュネーヴのサン-ピエール大聖堂からレマン湖を望む。

「民族共生の象徴となる空間」閣議決定の一部変更

 今日は訪問者も少ないし、明日をめどに片付けなければならないことがあるから新規投稿は控えようと考えていたのだが――読者登録している人にだけ通知が行ったのではないかと思う昨日の午後の投稿は、一旦下書きに戻した――アイヌ総合政策室のサイトに昨日なのか今日なのか、「『アイヌ文化の復興等を促進するための「民族共生の象徴となる空間」の整備及び管理運営に関する基本方針について』の一部変更が閣議決定されました」ということで、閣議決定本文が公開されている。

(2)アイヌの人々の遺骨及びその副葬品の慰霊及び管理


 先住民族にその遺骨を返還することが世界的な潮流となっていること並びにアイヌの人々の遺骨及び付随する副葬品(以下「遺骨等」という。)が過去に発掘及び収集され現在全国各地の大学において保管されていることに鑑み、関係者の理解及び協力の下で、アイヌの人々への遺骨等の返還を進め、直ちに返還できない遺骨等については象徴空間に集約し、アイヌの人々による尊厳ある慰霊の実現を図るとともに、アイヌの人々による受入体制が整うまでの間の適切な管理を行う役割を担うこととし、管理する遺骨等を用いた調査・研究を行わないものとする
 また、全国各地の博物館等において保管されている遺骨等の取扱いについて、検討を進める。(p. 2)

 篠田氏らがシャカリキになって焦っている所以だろう。政府と「有識者」としては、まずこれ(下の引用)を実現させることを優先したのであろう。
 どのような「発掘」かまでは踏み込めず、博物館については、暫くは今のままということのようである。

 また、象徴空間における遺骨等の集約については、象徴空間の一般公開に先立ち、関係者の理解及び協力の下、できる限り早期に行うものとする。(p. 3)

 恐らく、閣僚たちは上の空だったのではなかろうか。

P.S.:こうやって閣議で決められて、変更も簡単に行われる。集約後、やっぱり研究材料として利用させてもらいますという「一部変更」が行われないという保証はどこにある?

P.S. #2(06.29, 22:22):どうなってるの、これ?
 昨夜、アイヌ総合政策室のサイトを覗いた時には閣議決定のことは出ていなかったと思ったのだが、見落とした可能性も考えて「昨日なのか今日なのか」と上に書いた。
 上の投稿後、この問題に関心をもっているある北海道のアイヌの方と少し話をした。驚いたことに、地元で報じられてない感じだった。同時に、一部の地元メディアにどこから情報がリークされているのかが、改めて分かった感じがした。

 夜に帰宅してメールを開くと、ここで知ったのだろうか(?)、某団体の「幹部」に近い人が閣議決定のニュースに慌てふためいていた様子を伝えてくれる報が入っていた。

 昨夜、この4年余りで初めてと思うが、ロシアの検索サイトと思われるここから訪問者が来ていた。それが面白いことに、アクセス先の記事は「インディアン再組織法(IRA)」

P.S. #3(07.05, 1:00):2014年6月13日の閣議決定「民族共生の象徴となる 空間」の整備及び管理運営に関する基本方針(閣議決定本文)。Cf. 「アイヌ施設閣議決定『夢のよう』」(朝日新聞); 「閣議決定」に関する北海道新聞社説(6月15日)の解剖.
 なお、今回の「一部変更」に関する北海道アイヌ協会や各メディアの反応は、フォローしていない。(誰かが「悪夢のよう」に近いことを言っていたということは聞いたけれど。)

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