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――In Light of the U.N. Declaration on the Rights of Indigenous Peoples――

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繋がった!——かな?(清水少年の血液)

 さる4月10日、コタンの会の清水裕二代表が、北海道と札幌医科大学を被告とする遺骨返還訴訟の原告意見陳述の冒頭で、次のように、ご自身の1950年代の体験に言及された。

私は過日「サーミの血」という映画・・・を鑑賞しました。そして、映像の冒頭より私は硬直しつつ〝観ていました〟。なぜなら私の1950年代に体験した事実と同様な場面の映像であったからです。具体的にはコンパス状の測定器具によって頭蓋骨全体を縦横無尽に測定する生体測定・身体測定及び身体表面の観察調査さらに採血される映像は、私の全身に再びよみかえる映像でありました。また、この映像では、被写体=主人公は(女性)でしたが、はだかにされて写真記録まで撮られていました。このように国際的にも人類研究が盛んであった事を、強く印象づける映画でした。

 清水氏は昨年か一昨年の遺骨返還の場でも血液の採取を行われたことに言及しておられた。北大開示文書研究会のサイトか、公開されている『ニューズレター』のどこかで一度か二度読んだ記憶があったのだが、先月の初旬から中旬にかけていくら探しても見つけ出すことができなかったので、当面断念していた。今回、一言ではあるが、裁判所という公の場でアイヌが身体観察・測定や血液採取の自らの体験に言及したのは、私が今記憶している限りでは、初めてのことではないかと思う。子どもの頃の深い記憶が現われたのだろと思う。*1

 アイヌの血液や唾液、尿からの遺伝学的研究については、このブログでもかなり前から取り上げており*2、私自身の関心も持続している。そして今、その年と場所をうかがって、清水氏が血液を採られた/盗られた際の研究はこれだろうという推定に辿り着いた。さらに、その血液は今も凍結されたまま「眠って」いる可能性が皆無とは断言できないと考えさせる近年の研究論文を最近読んだ。

 進行中の裁判の争点に直接関係してはいないと思うが、ここから先はご本人のプライバシーに関することも含まれるかもしれないため、現段階では控えておく。この件がもつ広い意味合いについては、別の機会に書ければと思う。あるいは、どなたか新たなプロジェクトを立ち上げて取り組まれる方がいれば、その方(々)に委ねたいとも思う。

P.S.(2018.04.26, 23:37):まだ何も具体的なことを記していないのだが、南の方のある国の関係機関の所在都市から初めてのアクセスが記録されている。なるほど。

P.S. #2(2018.4.27):
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*1:過去の記事で取り上げたことがあるが、2016年3月24日に開催された政府の第24回政策推進作業部会の場で、前後の文脈から北海道アイヌ協会の加藤忠理事長と推測される出席者も、ご自身の体験を語っていた。

*2:過去の関連記事は、ここここ

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